あんかけスパゲッティ考察

愛知県

知ってます?あんかけスパゲッティ

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いわゆる名古屋めしの一つ

私、愛知県に住んでいたころよく食べてたんですよ、「あんかけスパゲッティ」。

「あんかけスパゲッティ」を知らない方にご説明しますと、

あらかじめ茹で置きしておいた太いスパゲッティを、

焼きそばのようにラードやサラダ油等で炒めて、

中華料理の「あん」のような粘性とコクのある

辛味の効いたソースをかけたスパゲッティのことです。

味のベースはトマト味なんですが、辛味の元は胡椒に由来し、

唐辛子や豆板醤のような赤みのかかった辛味調味料を使っていないのが特徴です。

 

このあんかけスパゲッティ、私はとても好きなのですが、

どうやら好みが別れる料理らしく、嫌いな人はとことん嫌いみたいなんです。

そもそもこの料理も、いわゆる名古屋めしの一つなのですが、

名古屋めしと呼ばれる食べ物の多くは、

好き嫌いが別れる料理が多いような気がしますね。

今回はこのあんかけスパゲッティに限定しますが、

なぜここまで好き嫌いが別れるかを、私なりに考えてみました。

 

字面としてのあんかけスパゲッティ

全く「あんかけスパゲッティ」に対する予備知識がない人がいたと仮定してみます。

その人はまず「あんかけスパゲッティ」と聞いても、

「どこの国の料理」なのかが、よくわからないのではないか?

ということが想像できます。

つまりこの料理は、

名前だけでは和洋中のどれに当たるのかが全く読めないのが

嫌われる原因の一つではないかと思われるのです。

「あん」は日本食にも中華料理にもありますし、スパゲッティはイタリア料理。

スパゲッティとは言っても、ナポリタンやたらこスパゲッティの様に

日本起源のスパゲッティもたくさんありますから、

余計に混乱すると思われます。

 

これが例えば、「エビチリソースかけスパゲッティ」というものであったなら、

中華とイタリアンを組合わせたのねって感じで、

大体の味の想像がつきますから、

料理名を聞いて食べたいか食べたくないかを判断できる訳です。

過去の食の知識・経験を思い出してみても、

料理名でよくわからないということであれば、食べようと思う人は少ないですよね。

…そういう訳で私は、

あんかけスパゲッティという名前自体がすでに大失敗だと思っています。

食わず嫌いな人を多数生み出しているであろうからです。

 

見た目としてのあんかけスパゲッティ

「あんかけスパゲッティ」を全く知らないその人が、

字面で毛嫌いせずに注文したとしましょう。

その次に「ミラネーゼ」とか「カントリー」とか、

知らない人からすると、訳の分からない注文をしなければならないのですが、

それは置いておきましょう。

一応…

「ミラネーゼ」…ソーセージ・ベーコンなどの肉類のトッピング。
「カントリー」…玉ねぎ・ピーマンなどの野菜のトッピング。
「ミラカン」……上記ミラネーゼとカントリーを合わせたもの。合盛り。

という説明が大概のお店で見られますので、初見でもなんとか注文できるからです。

 

こうした困難を乗り越えて出てくるのが、

こういう料理なんです。

初めての人は、写真とかないと驚くと思いますよ。

↑こういった「あんかけ」を想像してることが多いですから。

実際私も、多少はアレンジはされているんだろうなぁと思いつつも

上に貼られた写真のような、中華風のあんかけを想像してました。

…でも出てきたのは赤いトロミの不思議なソースの料理

これはちょっと驚きますよ。

このへんの、注文前の想像とのギャップで、

「なんだかなあ…。」と思う方も多いと考えられます。

 

やっぱり当初に言ったように、

「あんかけスパゲッティ」という名前がダメなんだと思いますよ。

一般の日本人が想像する「あんかけ」と違い過ぎますもん。

 

食べた結果としてのあんかけスパゲッティ

さて、そうした数々の困難を乗り越えて(?)

この「あんかけスパゲティ」を食べてみましょうか。

今度はおそらくその「辛さ」に驚くことになります

ピリリと辛いのです。

この辛さは最初に述べた通り胡椒の辛さなので、

唐辛子の辛さに慣れている方からすると、

また違った辛さに感じる方もいらっしゃると思います。

もともと辛いのがダメな方には、はっきり言って辛すぎる部類かもしれません。

それほど辛さにインパクトがあるのです。

辛い食べ物が苦手な人は、ここで脱落します。

 

一応トマトベースの味ではありますが、

トマト味が遠いところにあって、胡椒が目の前で幅を利かせるような味なので、

「どういう味なのか?」と聞かれても答えに窮する味です。

他に例えようのない味なので、

「あんかけスパゲッティの味」としか答えようもないのも、

口コミで美味しさが伝わりづらい原因になっていると思います。

加えて、茹でたスパゲッティをさらにラードで炒めているので、

とても油っぽくカロリーも増加。

味付けも濃い目で、ほぼジャンクフードの仲間みたいなものなので、

ヘルシー志向の女性などは、敬遠するのもやむを得ないですね。

 

名前も不思議・食べても不思議で、しかも身体に悪そうだというおまけ付き。

確かに嫌いだという人がいてもおかしくないよ、これ(笑)

 

都内では一店舗のみ

全国地方の郷土料理・B級グルメ、

はたまた世界の国々の変わった料理をも定着させるほど、

懐の深い市場である東京で、

じつは「あんかけスパゲティ」は絶滅の危機に瀕してます。

2016年12月24日に「ヨコイ六本木Juppy店」が閉店になって以来、

東京のあんかけスパゲティ屋は「パスタ・デ・ココ 港区西新橋烏森通店」の

その1件だけ!

ほとんどなんでも受け入れてきている東京にも受けいられないという悲劇。

「あんかけスパゲッティ」は、果たしていらない子なんでしょうか?

…私も心配になってきたよ(苦笑)

 

あんかけスパゲッティ安住の地

先にお伝えしたように、私はこの「あんかけスパゲッティ」が大好きです。

なぜ好きなのかを自分なりに考えましたら、

どうやら自分は胡椒好きなんだという結論に達しました。

それにトマトも好きなので、スパイシーなトマト料理がおいしく感じるみたいです。

そのスパイシーさも唐辛子ではなく胡椒というのがポイントで、

他ではあんまり見られない組み合わせなんですね。

「あんかけスパゲッティ」が他に例えようがない味だというのは、

そういうところから来ています。

逆に言えばオンリーワンの味付けなので、

他の料理では食べられない味付けなんですよね。

私のように胡椒が好きで、なおかつトマトも好きという方は、

他にも大勢いると思います。

そういう方々が食べれば、ほとんどハマる味だと断言しちゃいましょうか。

 

まあだからこそ全国に打って出るのではなく、

東海地方の一部で地元の人々中心に根付けばいいと思ってます。

その地域で一定数の人々が食べたことがあるのでしたら、

それなりの評価は得られて、ほそぼそとやっていけるでしょうから。

逆に全国に打って出ようなんて大それたこと(!)を考えるのなら、

絶対に名前は変えないとダメでしょう。

「スパイシートマト〜」とか「ピリトマ〜」とかにしないと

全く味のイメージが伝わらないし、

初めて食べてくれるお客様に対して不親切ですよ。

なんと驚くべき、私自身のネーミングセンスのなさ!

 

「あんかけスパゲッティ」という名前にこだわるのなら、

この名前を産んだ名古屋近辺で、

地元に根ざした完全ご当地メニューと化していただきたいですね。

この味が好きな人は全国にいっぱいいると思いますので、

わざわざ食べに来る人もいるでしょうし。

もちろん間違いなく、私もその一人ですけどね。

…最後にもう一回言っておきましょう。

私は「あんかけスパゲッティ」が大好きです!

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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コメント

  1. ぶりあん より:

    味が想像つかないっすwトマトも胡椒も大好きなので多分イケると思うのですが記事のヨコイの冷食ポチっちゃおうと思ったら送料高くて思案ちうw

    • うに うに より:

      いやほんと、説明出来ない味なんで申し訳ないですm(_ _)m
      たまーに「カルディ」とかで、ヨコイのレトルトソースが売っているので、
      そこからチャレンジするのもいいかもしれませんw