AbemaTV「将棋ch」設立の立役者
*2018年10月20日更新
鈴木大介九段
*日本将棋連盟より引用
棋士番号 | 213 |
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生年月日 | 1974年7月11日(44歳) |
出身地 | 東京都 |
師匠 | (故)大内延介九段 |
竜王戦 | 3組 |
順位戦 | B級2組 |
鈴木大介九段。今回は最近日本将棋連盟の常務理事になられた、
鈴木九段のご紹介です。
私と同い年で、なおかつ私が将棋を始めた時(再び始めたと言ったほうがいいかな?)、
将棋漫画である「ハチワンダイバー」の監修も手がけていたことで、
当時の私に、プロ棋士の存在を身近に感じさせてくれたプロ棋士です。
私が一番最初に購入した棋書も鈴木九段の著書のモノで、
「パワー中飛車で攻めつぶす本」という棋書でしたね。
お陰で、浅川書房という棋書界の王道を知り得るきっかけになったのは大きいです。
当時驚異的なスピードで著書を世に送り出していた鈴木九段ですので、
私みたいに、棋書でお世話になったという振り飛車党も多いことでしょう。
今回はその鈴木九段にスポットを当てていきます。
振り飛車御三家の一人
https://gifmagazine.net/post_images/78830*子供の頃の鈴木九段
今じゃあまり聞かれなくなりましたが、振り飛車御三家と呼ばれる、
プロ棋士界での振り飛車党のトップ3を指す言葉があります。
久保利明王将・藤井猛九段、そしてこの鈴木九段を指します。
今では久保王将が頭一つ抜けだした感があるので、
これからもあまり聞かれることがない言葉かもしれませんが、
振り飛車党のあなたは是非覚えておきましょう!
試験に出ますからね!(笑)
しかし振り飛車党としての「純血さ」を考えた場合、
鈴木九段が筆頭になるかと思われます。
というのも鈴木九段のお父さんは将棋好き、なおかつ大内延介九段ファンで、
その大内九段の道場に足繁く通っていたということもあり、
生まれた息子に「大介」という名前をつけたのは、
大内の大、延介の介をもらってつけたものなのです。
当時大内九段は振り飛車穴熊を駆使し、
「怒濤流」と呼ばれる棋風で知られてましたから、
鈴木九段は生まれる以前より、
豪快な振り飛車を指すことを運命づけられていたのかもしれませんね。
NHK『みんなのうた』の作画や、
テレビアニメ『無敵超人ザンボット3』の作画監督などをした人物です。
…あの衝撃の「人間爆弾」で知られるザンボット3の作画監督ですよ!
攻める振り飛車の発展に寄与
*日本将棋連盟より引用
鈴木九段の棋風は攻める振り飛車で、豪快な棋風と形容されることが多いです。
ゴキゲン中飛車に力戦を織り交ぜた戦法を豪快中飛車と名づけ、
結果的にゴキゲン中飛車をタイトル戦で使われるほどに育て上げたと言われています。
実際力戦振り飛車の著書を何冊か出している辺り、その研究の深さが伺い知れますね。
あと、鈴木九段を語る上で外せないのが早石田の新手です。
石田流で7手目▲7四歩と突っかける手は、従来悪手とされていましたが、
鈴木九段はその先を研究、実戦で指し新戦法の評価を得て升田幸三賞を受賞してます。
もともと升田式石田流の勝率の悪さを嘆いていた鈴木九段が、
石田流の研究時に再考したところ、その有用性を発見したというのですから、
本人としても升田幸三賞は嬉しかったことでしょうね。
この新手の発見により、もう一人の振り飛車党である久保王将も、
石田流の研究に熱が入ったという話もよく聞ききます。
このように鈴木九段の研究は、
現在の振り飛車党の土台を作った言っても過言ではありません。
従来守りの戦法とされてきた振り飛車を、
持ち前の豪快な棋風で攻撃的な戦法にのし上げた、
影の立役者の一人でしょうね。
その鈴木九段の快勝譜を、ここでご紹介しておきます。
今では珍しい、ノーマル四間飛車での鈴木九段の「さばき」にご注目!
棋界と一般社会をつなぐ
*麻雀の鉄人より引用
ネットで将棋を指していると、お相手との感想戦などで判明するのですが、
意外と「ハチワンダイバー」を読んで将棋を始めたという人が多いんですよね。
だいたいそういう人は雁木や右四間飛車を使っているか、
もしくは昔使ってましたという人が多く、
「ハチワンダイバー」のキャラの得意戦法が大人気です。
こうしたこと肌で感じている私にとっては、
「ハチワンダイバー」を監修された鈴木九段の影響力は、
かなり一般人にも浸透しているんじゃないかと考えてます。
漫画にも鈴木八段として登場してましたしね(笑)
また、将棋チャンネルを有していることで有名なネットTVの「AbemaTV」。
これにもなんと鈴木九段が絡んでいます。
鈴木九段は麻雀も趣味の一つとしていて、
奨励会時代には桜井章一さん率いる「雀鬼会」に参加していた時期もあるほどです。
サイバーエージェント社長の藤田晋さんとは
雀鬼会時代によく卓を囲んでいた仲間で、
一時交友が途絶えてしまってましたが後に復活しました。
そして実はAbemaTV将棋チャンネルの開設も、
鈴木九段が藤田社長に提案した話がきっかけだというのだから驚きです。
羽生:将棋の良さは、幅広い年代の人たちが参加しているところでもありまして。
こういうチャンネルを作っていただけると、
また大きく将棋の普及にもつながりますし、
とてもありがたく思っています。
そもそもチャンネル開設のきっかけは、
どういうものだったのでしょうか?藤田:開設のきっかけは、棋士の鈴木大介さんです。
もう24年以上も前になりますが、
僕が20歳ぐらいの時に、
桜井章一さんの「牌の音」にずっと通い詰めていたことがありまして。
その時に、鈴木大介さんと一緒に麻雀を打っていた時期があったんです。
それから何年か後に、彼が将棋棋士として出てきて、
「あの人、将棋棋士だったんだ」って初めて知りました。羽生:麻雀仲間だったから、棋士ということは知らなかったんですね。
藤田:全然知りませんでした。
漫画『ハチワンダイバー』の監修などもやられていて、
すごい人だと後で知りました。
鈴木さんとは4年前ぐらいに再会したのですが、
ある日、彼から突然連絡がありまして
「AbemaTVで将棋チャンネルをやりたい」という話になって、
それで「じゃあ、やりましょうか」となったわけです。*日本将棋連盟より引用
…このように鈴木九段は、漫画にテレビ、そして多数の棋書を通じて、
我々将棋ファンのために尽力し続けてくれているのです。
そのことを私達は忘れてはいけない気がします。
伊藤流から大橋流へ…
*日本将棋連盟より引用
前回「将棋文化検定対策① 初形の並べ方」で述べたように、
鈴木九段の駒の並べ方は、大多数を占める「大橋流」ではなく、
数少ない「伊藤流」の並べ方です。
「NHK将棋フォーカス」内でのインタビューによると、本人曰く
「タイトルを取るまでは自身への戒め」とのことで、
1つでもタイトルを取れた時には「大橋流」で並べるとしています。
実は鈴木九段、タイトル戦に何度か登場しているものの、
まだタイトルを獲得したことがありません。
(NHK杯の優勝はあります。)
…鈴木九段の駒の並べ方が、
いつの日か大橋流になることを願いつつ、終わりにしたいと思います。
当ブログは鈴木大介九段を応援し続けます!
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